高級ヘッドフォン MEZE 99 CLASSICS Walnut Gold を徹底レビュー

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久々にオーオタによるオーオタのためのレビュー記事です。ちなみにオーオタとはオーディオオタクのことを意味するので以後お見知りおきを。

さて、今回レビューするのは MEZE Audio の高級ヘッドフォン 99 CLASSICS Walnut Gold です。ヘッドフォンは密閉型ヘッドホンの完成形 FOSTEX の TH900 を購入してしまっているので、余程のことがない限り自分でヘッドフォンを購入することはないのですが、今回ラッキーなことに テックウインドさんからサンプリングでヘッドフォンを頂いたので、徹底レビューさせていただく次第です。

最初から結論ですが、自宅には数々のヘッドフォンがありますが、TH900 に次ぐ音質で我が家の No2 の座を勝ち取りました。TH900 とはまた違った個性でウォームな音質が気に入りました。

それではレビューいってみましょう!

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実は 99 CLASSICS を昔から知っていた

頂いたのは MEZE 99 CLASSICS Walnut Gold というヘッドフォン。クラウドファンディングから誕生したヘッドフォンで、実を言うと製品が誕生するクラウドファンディング時代から知ってた製品だったりします。懐かしく思い indiegogo を調べてみたら 2015 年に funded されているので、もう 3 年も昔の話です。

なつかしの indiegogo 時代のページはこちらです。
https://www.indiegogo.com/projects/99-classics-quality-wood-headphones#/

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ちなみに当時気にはなっていましたが、前述したとおり密閉型ヘッドフォンは TH900 で打ち止めになったので出資を見送った経緯があります。開発秘話はこちらの youtube を見るとよいでしょう。

99 CLASSICS のスペック

99 CLASSICS の公式スペックは以下の通り。スペック上の特徴としては、?軽い、?インピーダンスが低い、?周波数帯域はハイレゾ対応、?フラットな周波数特性、ということです。

トランスデューサのサイズ40mm
周波数帯域15Hz〜25KHz
入力感度1kHz、1mW@103dB
インピーダンス32Ω
定格電力30mW
最大電力50mW
ケーブル取り外し可能ケブラーOFCケーブル
プラグ3.5mm金メッキ
重量260 g(ケーブル含まず)
イヤーカップクルミ材

周波数特性は下記のようにモニター用途のヘッドフォンを思わせるようなフラット設計です。

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99 CLASSICS 開封の儀

さて、いよいよ手元に届いたクラウドファンディングでも話題となったオーディオブランド Meze Audio の最上位機種となる 99 Classics Walnut Gold が手元に届きました。久日に高級感のあるヘッドフォンを入手してワクワク感が堪らないです。

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おーまさかの専用ケースが出てまいりました。ポータブルの持ち運びとしてはケースはちょっち大きすぎかな。

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99 Classics とご対面。いやーなかなか天然ウォールナット木材の木目調がいい感じじゃないですか。写真で見ていたのと比較して随分と明るい色のウォールナット木材の個体のようです。

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同梱されているケーブル類。航空機内用の変換器が付属しているのは、なかなか良い心配り。

  • 3.5mmステレオ4極ケーブル 1.2m(マイク機能)
  • 3.5mmステレオ3極ケーブル 3.0m
  • 航空機内用デュアルプラグ
  • 6.3mm変換プラグ

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ケーブルは着脱可能なので持ち運び時に便利そうですが、音質アップのためにリケーブルの難易度は高め。プラグ差込口が細いためケーブルは自作しないとリケーブルできなさそうなのが残念です。

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99 Classics の見た目と使用感

まずは見た目の良さが際立つヘッドフォンです。ゴールドのエンブレムが格好良いですし、全体的なフォルムも洗練されててすごく良いと思います。

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イヤーパッドは持っているヘッドフォンの中でも小さい部類で、耳が大きめの人には少し小さいと感じるかもしれません。クッション性は程よく反発力があり、程よく柔らかく、装着感は結構良い部類ですが、締め付けは多少強いかなと感じます。

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ヘッドの部分は柔らかく伸び縮みするため、どんな頭の形にもフィットすることでしょう。ひとつだけ残念な点をあげるとするならば、脱着の際に髪の毛が引っかかることでしょうか。

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音楽を 3 時間ほどぶっ通して聴いた感想

まずは一時間ほど、我が家の最高オーディオ環境下にて手持ちのヘッドフォンとの音質比較を行いました。

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比較したヘッドフォンたちはこちらの 4 機種。STAX Lambda Nova Signature は押し入れにしまってしまっていて出すのが面倒なので割愛。

  • MEZE 99 CLASSICS (密閉型)
  • Fostex TH-900 (密閉型)
  • audio-technica ATH-AD2000 (開放型)
  • DENON AH-D1000 (密閉型)

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個人的な予想では価格的にも音の良さで順位をつけるならば、次のような順序になるかと思っていました。

TH-900 >> ATH-AD2000 > 99 CLASSICS >> AH-D1000

聴き比べた結果は意外や意外。我が家の第二席に入り込んでしまう結果となりました。正直値段以上に音が良いと感じます。

TH-900 >> 99 CLASSICS > ATH-AD2000 >> AH-D1000

流石に価格が数倍違う TH-900 と比較しては、装着感から音質まで何もかも次元が違うんだなーと再認識する結果となってしまいましたが、購入時は 5-6 万円くらいした記憶のある ATH-AD2000 よりは明らかに音が良いと感じます。以下よくある項目ごとに印象を列挙してみます。

●総評

実売価格 3 万円弱でこのクオリティーはお買い得の一言に尽きる。オールマイティーにどんなジャンルの音楽もそつなく奏でます。音の傾向としてはモニター系の原音忠実性を求めるのではなく、楽しく音を聴かせるリスニング特化系。音場も広く低音も良く響き迫力のある音を楽しむことができます。

●高音域

クルミ木材のエンクロージャーから受ける印象のとおり、鋭く刺さる高音も柔らかくウォームな音になります。TH900 と比較すると鮮明さは二段階ほど落ちる印象があるが、価格以上に透明感のあるクリアな高音が楽しめます。エンクロージャーとの相性の良さもあり木管楽器が得意な音で、特に弦楽器とかは非常に艶のある音を奏でます。一方で金管楽器の鋭い音は丸まってしまうため原音とは多少異なる印象を受けます。

よく言うと聴き疲れしない音。悪くいうと金管楽器の音が原音から離れた音に感じる。

●中音域

TH-900 が唯一苦手とするボーカル系は 99 Classics の方が自然。ボーカルとの距離は近すぎず遠すぎず絶妙な音量と距離感のバランスを保っています。これは周波数特性がフラットな特性を持つことから予測はしていましたが、ボーカル系は得意なジャンルと言えるでしょう。

●低音域

密閉型だけあって迫力のある低音を楽しむことができる。BOSE のように誇張することもなく非常に自然な低音。解像度はやや低めな印象を受ける。ディストーションを効かせた低音のエレキギターとかかは音の分離が悪くなり苦手と感じた。逆にクラシックの低音は上品に心地よく奏でてくれる。

●音場

密閉型の中ではかなり広い音場だと言えます。正直開放型の AD2000 と音の広がりの観点では引けを取りません。ただ一方で音の広がりを得る犠牲として音漏れが若干あります。通勤通学に使う場合は周りの騒音を考えると、お隣さんに聞こえるか聞こえないか程度の音漏れ。通勤時に使えるかはもうちょい検証を重ねてみたい。

●フィット感

3 時間ぶっ通しで音楽を聞いても耳や頭が痛くならないほどフィット感は良いと言えます。ただ若干締め付けは強めだと感じます。ハンモック型の調節部分に髪の毛が挟み込まれて、脱着の際に髪の毛が引っかかって痛いことがあるのが難点。

●ハイレゾ対応

DAC を通してハイレゾ音源を聴くと、 CD 音源とは次元の違う音が出てくることに感動を覚えます。このヘッドフォンを楽しむならハイレゾ音源で聞かないと、もはやもったいない。

最終的にはライトな視聴スタイルに!

いろいろ視聴を繰り返した結果、最高の環境には最高音質の TH-900 がお似合いとのことで、99 Classics はもうちょっいライトに使う用途で使うことにしました。視聴環境は iPhone X に小型 DAC を接続し、ハイレゾ音源を楽しんでいます。

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実売価格 3 万円弱で手に入るヘッドフォンとしては、購入の選択肢として必ず視聴すべきハイクオリティー・ハイコストパフォーマンスのヘッドフォンだと断言します。

普通に良い音です。

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