こっそりと indiegogo で出資して GPD Pocket2: 7.0 UMPC-Laptop を購入してた件

一年半ほど前に indiegogo で GPD Pocket というウルトラモバイル PC を購入した記事を書きました。末尾の方で結論を書きましたが、まぁとにかく Atom x7-Z8750 はやはり非力だということに尽きて、まったくと言ってよいほど電源を入れることはなくなりました。

またもや Atom という CPU に騙された結果でして、もう二度と Atom CPU を積んだ PC は買わないと心に誓いましたが、無事 Atom というブランドは滅んだようで心からお祝い申し上げる所存です。

まぁそんな中、今年の夏頃に一部の界隈で話題になったのが GPD Pocket の後継機種となる Pocket2 です。CPU がついに Corei シリーズになるということで、取り敢えずメイン PC は Mac なのでサブ PC はちゃんと使い物になる速度で動く Windows を用意しておこうくらいの意図で購入を決意。

実に久々に indiegogo にログインして GPD Pocket2 に Contribute してました。

th_img001.jpg

- スポンサーリンク -

実はとっくに Pocket2 手元に届いてました!

自宅にしれっと置いてある GPD Pocket2 ですが、見た目は Pocket と Pocket2 そっくり。まさにすり替えてあってもぐたが閉じてある状態では全く気が付かないほどです。実際真上から見るとこんな感じで左が Pocket で右が Pocket2 です。

実は 11 月頃に現物が indiegogo から届いており、しれっと机の上に置いてある Pocket は Pocket 2に差し替えてありました。

th_P1070522.jpg

一方のパッケージ(箱)は結構見た目が違います。左が Pocket2 で右が Pocket です。無駄に大きかったパッケージがコンパクトになりました。箱は見た目にも違うので押入れの奥にしまっておきましたが、この記事が公開されることでついにバレてしまうことになります...(;´д`)

th_P1070675.jpg

Pocket と Pocket 2 は使用感が全く異なる

最初に結論ですが Pocket2 は Pocket と比較してかなり実用的な速度になりました。しかしながら変態的なキーボードの操作感、eMMC のもっさり感、オプティカルフィンガーの操作感にそれなりの不満が残る出来栄えでもあります。

GPD Pocket スペック比較

公式スペックで Pocket と Pocket2 を比較してみると以下のとおりです。ざっと大きな違いを列挙するのであれば 5 点ですかね。

1. CPU が Corei m3 になった
2. 解像度が縦 1200 になった
3. 入力デバイスがオプティカルになった
4. キーボード配置が変わった
5. MicroSD が使えるようになった

GPD Pocket 2 GPD Pocket
OS Windows 10 Home 64bit Windows 10 Home 64bit
CPU Intel Corei m3-7y30 Intel Atom x7-Z8750
GPU lntel HD Graphics 615 Intel HD Graphics 405
メモリ 8GB LPDDR3 8GB LPDDR3
ストレージ 128GB EMMC 128GB EMMC
ディスプレイ 7インチ 16:10 7インチ 16:10
解像度 1920 x 1200 1920 x 1080
フロントカメラ 無し 無し
入力 オプティカルフィンガー ポインティングデバイス
Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac 802.11 a/b/g/n/ac
Bluetooth Bluetooth 4.1 Bluetooth 4.1
インターフェース USB TYPE-A 3.0 x 2
USB C 3.0 x 1
Micro SD x 1
3.5mm Headphone Jack
USB TYPE-A 3.0 x 1
USB C 3.0 x 1
Micro HDMI x 1
3.5mm Headphone Jack
サイズ 18.1 x 11.3 x 1.4 cm 18.2 x 10.9 x 1.99 cm
重量 465g 503g
バッテリー 6800mAh 7000mAh

外観と各インタフェース類のイメージ図

fyv0rsgpsep3ybrv4q1p.jpg

z7oynu7kfogrw2k8edqy.jpg

pcb9brxc9qnhtbk8tv60.jpg

やっぱり感じる排熱問題

全モデル Pocket で問題になった廃熱処理。出荷時期によって何度か排熱問題の対策がなされたそうですが、僕の持つ初期モデルはとにかく筐体が熱くなるし、右側面排気口から出てくる熱風がすごかったです。Pocket2 ではその廃熱処理を抜本的に設計を見直したそうです。

prxi0fvjrfx6yoff3k01.jpg

その結果、Pocket2 では底面から吸気し、ヒンジ部隙間(ディスプレイと本体の間)からの排気へと変更されました。背面からの見た目は下の写真のような違いがあります。Pocket では両手で掴んだスタイルで使うと右側面からの排熱があつすぎる問題は、Pocket2 では確かに解決されました。

th_P1070521.jpg

しかしながら、僕のように電車の中とかで足の上に乗せて使う場合は、背面から足に伝わる熱は結構なものです。側面でも背面でも結局人体と触れ合うどこかが熱いと感じるのは変わらずと言ったところです。

入力系は変態的で非常に使い勝手が悪い

キーボードの配置は大きく変わりました。ぱっと見た印象ではキーボードの配置は美しくなりました。ただ、美しいから入力しやすいかといえば、それは全く別の話。

配列上部に「半/全」キーがあるため一発で日本語入力に切り替えられると思いきや、実際に押してみるとバッククオート(`)が入力されます。基本的には英語キーボードと思って暑かったほうが良い配置ですが、中途半端に日本語をサポートしようとした結果、変態的な入力になっています。

th_P1070676.jpg

加えて、従来は物理ボタンとして存在していた右クリック、左クリックがなくなったこと、物理的なポインティングデバイスからオプティカルに変わったことによる操作感が劇的に悪くなったことから、マウスがないと非常に不満を覚えるようになりました。

端的に言えば入力デバイスは 0 点だ。

th_P1070527.jpg

ヒンジの改良とディスプレイ品質は満足

悪い点ばかりを先に上げてしまいましたが、180 度開くようになったヒンジの改良は凄く良いです。ディスプレイは 1920×1200 ピクセルと縦に大きくなった分だけ情報量が増えたのと、IPS 液晶の品質がそこそこ良くて Pocket よりもずいぶんと画面が見やすくなった印象があります。

th_P1070525.jpg

やっと使えるレベルの Win10 になった印象

そして最後にパフォーマンス的な話し。CPU が Corei m3-7y30 になった恩恵はやはり大きく、ベンチマーク的な数値では語れない体感速度での快適さが一番感じる違いです。ディスクは残念ながら SSD ではなく eMMC なのでスワップさせないことが快適さを保つポイントですが、普通にブラウジングして、Excel などを使う分には十分な速度でやっと動作するようになりました。

流石にフォトショップなどを使うともっさり感を感じて嫌になるのですが、サブ PC として Windows での動作確認を行う観点では、使える PC がやっと手に入ったかなーという感じです。

ウルトラモバイル PC というだけあって、持ち運びも苦にならないレベルの重量です。Nintendo 3DS と比較してもこの大きさです。

th_P1070532.jpg

ただ一方で、老眼が進んできたので文字が非常に小さくて PC を結構近づけないと文字が見づらくなってきたのが難点です。

最後にまとめ

使い始めて 2 ヶ月も立たないのですが、何やら今買うと Corei m3-7y30 ではなく CPU が上位スペック(というか世代が新しくなった) Core m3-8100Y に変更になりました。羨ましくて仕方ありませんが、ライバル製品の One Netbook One Mix 2Sでは Pocket2 を SSD に変えたようなハイスペックになっています。なので One Netbook One Mix 2S を買ったほうがいいんじゃないかなーと思います。

加えて老眼が進んでる人にとってはディスプレイが小さいので、Windows マシンじゃなくても良いのなら、Macbook とか買っておいたほうが幸せになれるんじゃないかなーと思いました。

おしまい(苦笑)...

- スポンサーリンク -

関連する記事&スポンサーリンク