DSC-RX100を購入!デジタル一眼なみの画質に満足
山登りするようになって毎度悩むのが持っていくカメラ。画質を求めるなら当然デジタル一眼を持っていくべきのですが、1gでも荷物は軽くするのが山登りの鉄則。とてもじゃないですが、ゴツゴツした望遠レンズを持って登山する気になれません。仮に持って行ったとしても確実に岩にぶつけて傷をつけてしまいます。そんな訳で登山には3年前に買ったCanonのコンデジPowerShot S90を持っていくことにしています。
・・・が、いかんせんデジタル一眼の画質に慣れてしまうと画質的に満足できません。当時はハイエンドコンデジとして名を馳せた名機S90ですが、そろそろお役御免。登山用にズームレンズを搭載するコンパクトなデジカメが猛烈に欲しいわけであります!
あれこれ悩み、楽天のカートに出し入れする儀式を一週間ほどした挙句、三連休初日・登山前日に猛烈な物欲に襲われて、急遽大宮のビックカメラまで買いに行ったのが SONY DSC-RX100 です!ε≡≡ヘ( ´Д`)ノ
まず、DSC-RX100 を選ぶに至った経緯をまとめておこう。
ここ最近のデジカメ技術の進歩は凄まじい。今やハイエンドコンデジは入門デジタル一眼に肉薄する性能です。改めて集めた情報から、デジタル一眼の画質はコンデジを超えるという固定概念は捨てる必要があることを学んだ。ここ最近のハイエンドコンデジはイメージセンサーで言えばフルサイズの機種だって存在します。つまりセンターとしてはハイエンドデジタル一眼と遜色ないわけです。
そもそも一般的にデジカメの画質は3つの要素で決まります。
?レンズの性能
?イメージセンサー(撮像素子)の大きさ
?画像処理エンジンの性能
今どきのハイエンドコンデジは、3要素どれもバランスよく作られていて思った以上に高性能・高画質です。センサーに至ってはフルサイズや APS-C サイズを搭載する機種すらあります。そこで少々乱暴だが、こんな基準で選ぶと間違えないと思う。
- コンデジとデジ一眼の選択基準は、将来的にレンズ交換する予定があるか?ないか?で選ぶ。
- デジ一眼に決めたなら、レンズが勝負なのでどのメーカーで買い揃えていくか決める。過去の資産や好みで選ぶ。
- コンデジに決めたなら、レンズが交換できないためズームを必要とするか?しないか?が第一の選択基準。あとはセンサーの大きさや、お気に入りのメーカーで選ぶ。
さて、今回の希望要件を列挙してみると非常にシンプルです。
?山に持っていけるコンパクトさと軽さでありつつ、
?レンズはズーム搭載で明るいもので、
?イメージセンサーは1型以上であること
要件で機種を絞ると残るは僅かに2機種。Sony DSC-RX100, RX100II が購入すべきカメラとして絞りこまれました。RX100II が RX100 の後発機種なので様々なバージョンアップが施されていますが、致命的にも重さが 213g から 254g と実に 41g も増えてます。この僅かな重さが登山の快適度に効いてきます。
実売価格差で 15,000 円(最安値比較で、RX100 は 44,500 円に対して RX100II は 59,800 円)は許容出来るとして、重さは許容できないため、RX100 を購入するに至りました。
SONY DSC-RX100 開封の儀と基本スペック
基本スペックで特徴的な部分を抜粋。なんといっても1型センターとF値1.8の明るいレンズが最大の特徴です。加えて、光学手ブレ、光学ズーム3.6倍、超解像ズーム7.2倍が使える機能です。
センサータイプ | 1.0型(13.2 x 8.8mm) "Exmor" CMOSセンサー |
---|---|
有効画素数 | 約2020万画素 |
レンズタイプ | カールツァイス「バリオ・ゾナーT」レンズ(レンズ構成:6群7枚) |
F値(開放) | F1.8(ワイド端時) -4.9(テレ端時) |
光学ズーム | 3.6倍(動画記録中光学ズーム対応) |
全画素超解像 ズーム | 7.2倍 |
手ブレ補正機能 | 光学式 |
ISO感度(静止画) | Auto(ISO125-6400、上限/下限 設定可能) |
ISO感度(動画) | Auto:(ISO125相当-ISO3200相当) |
シャッタースピード | おまかせオート(4-1/2000秒)/ プログラムオート(1-1/2,000秒)/ マニュアル(バルブ、30-1/2,000秒)/ A優先(8-1/2,000秒)/ S優先(30-1/2,000秒) |
連写(最大画素数時) | 約10枚/秒 |
ダイナミックレンジ機能 | 切、Dレンジオプティマイザー (オート/レベル設定
|
フラッシュ | 自動 / 強制発光 /スローシンクロ / 後幕シンクロ / 発光禁止 |
開封していきなり気になったのが標準ではUSB充電である点。できれば充電器が欲しい。ネットの書き込みでは充電池は公称値で165分と3時間少々と短めであることから、僕は予備として互換電池を2つ入手して持ち歩くことにしたが、実際は通常使いで普通に丸一日持ちました。
メモリは連写性能を考えてClass10を用意しました。基本ベストショット取りたいなら連写モードON必須ですから。
ネットで評判の悪かったグリップ性。こちらは評判通りグリップ性はよくありません。理由としては滑り止めが無いことと、コンパクトな筐体の割にレンズがかなり大きいため、グリップスペースが狭いことによります。滑り止めは別売りのアタッチメントグリップを購入することで解決できるでしょうが、落下防止のため付属のストラップに手を通して使うように心がけています。
RX100 のレビューとしては期を逸している感もあるので、開封の儀はここまでで。
RX100 を使ってみた所感 - すごいところ、いまいちなところ
やはり気になるのは画質と実際の撮影の心地よさです。ズバリ結論から。
RX100 の画質はデジタル一眼と遜色が無い噂は本当だった。
S90の出番は過酷な環境下(傷がついてもOK)のみになるでしょうし、普段 NEX-C3 を持ち歩くこともなくなるでしょう。
すごいと思った点
- とにかく解像度の高さと色再現性に驚かされる。NEX-C3と遜色なし。
- 全画素超解像ズームが実用上かなり使える。解像度を保ったまま、光学テレ端×2倍の望遠撮影が可能。さらに画像サイズをS5.0Mにしておけばトリミングズーム(L20Mの1/4サイズなので×2倍)と合わせて、3.6×2×2=14倍のズームが可能。このサイズで実用的な14倍ズームが手に入るのはすごい。ちなみにデジタルズームはオフの方が良い。
- プレミアムおまかせオートがかなり優秀。なにも考えずにシャッターを押すだけで良い。ストレスレスな気軽さが最高。
- 暗所ノイズに非常に強く夜景が超綺麗。プレミアムおまかせオートを使えば自動で連写合成してノイズや手ブレの悩みから開放される。
- レンズのディストーション(歪曲収差)が非常に少ない。補正が秀逸なのか、直線がちゃんと直線に写る。
いまいちだと思った点
- 一番気になるのは最短撮影距離。僕は作った料理を撮影することが多いのですが必ずズームを使います。近くからの撮影では照明の関係で自分の影が入ってしまうからです。RX100 はズーム無しの広角端であれば最短5cmまで寄ることができますが、ズームを使うと途端に最短撮影距離が55cmに伸びてしまいます。ズームを少しでも使うと、近くのものに急にピントが合わなくなる印象です。
- ボケ具合に関してはデジタル一眼に歯が立ちません。NEX-C3はメニューでボケ具合を調節できますが、同じ感覚でボケを調節は諦める必要があります。
- 各所で言われている通りJPEG保存では白飛びする傾向あり。プレミアムおまかせオートではそれほど気にならないし、RAW画像にすれば問題なし。
ざっと3日間ほど使った感触ですが、僅かな期間でもその優秀さを感じることが十分できました。
S90, NEX-C3, RX100 の撮り比べ
さて、実際の撮り比べ撮影画像の比較です。以下掲載画像は全て RX100, NEX-C3, S90 の順です。
基本的に全ておまかせオートに相当する機能でシャッターを押すだけで撮影。
画質は全てFINE、サイズは全てSサイズ、NEX-C3は標準ズームレンズで撮影。
※それぞれの拡大画像は概ね2MB程とサイズが大きいのでご留意願います。
■ ディストーション(歪曲収差)の比較
前述したとおり圧倒的にRX100の歪みが圧倒的に少ない結果です。逆に今まで使っていたNEX-C3の歪みが思っていた以上に大きいことに気が付きました。
■ 風景・望遠なし・ボケ具合の比較(右画像は原寸大をトリミング)
遠くの風景はRX100が最もボケてくれました。近くのものの解像度は僅かながらNEX-C3>RX100という印象。色味としてはRX100は寒色系の傾向で、NEX-C3が暖色系の傾向。見た目の色再現性はNEX-C3が上。S90はボケ具合や解像度共に比較にならないほど下。
■ 風景・望遠あり・解像度の比較(右画像は原寸大をトリミング)
遠くの物の解像度はRX100>NEX-C3という印象。保存する画像サイズの違いに起因する部分はあると思うが、センサーの画素数の違いを考慮するとRX100が非常に優秀だと感じる。またプレミアムおまかせオートでは言われているような白飛びもなく雲と空も綺麗に撮影された。また樹木の木の葉の解像度もRX100=NEX-C3といった感じ。
■ ジグソーパズルによる解像度と色再現性の比較(右画像は原寸大をトリミング)
解像度はRX100>NEX-C3という印象。色の豊かさはNEX-C3>RX100という印象。歪曲収差に関してはRX100>NEX-C3で額縁を見るとよく分かる。
■ 夜景の比較(右画像は原寸大をトリミング)
こちらはRX100、NEX-C3ともに夜景モードにしてシャッターを押しただけの比較です。
RX100では、ISO1000、F1.8、露出時間1/8 での撮影になりました。
NEX-C3では、ISO6400、F3.5、露出時間1/4 での撮影になりました。
ISOも露出も全然異なるのでフェアな比較にならないのですが、RX100はなにも考えずに夜景モードでシャッターを押すだけで、これだけノイズのない夜景を撮影することができます。同条件での比較は行いませんでしたが、手ブレ補正機能の恩恵でRX100の方が圧倒的に撮影しやすい印象だが、マニュアル設定するならNEX-C3の方がいろいろ融通が効く感じ。
そんなこんなで、購入間もない使用期間でのレビューでしたが、RX100はコンテジなのにホントよく頑張るなぁ〜と思います。細かい画質を比較し始めたらデジタル一眼には敵わないと思いますが、このコンパクトボディーでここまで戦えるなら、普段使いはRX100でいいかなぁ〜と思ってます。まだまだ使いこなせてませんがRX100で当面楽しめそうです。
RX100IIが発売され値下がりし始めたので、RX100は今が買いどきだと思います!
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