どんな映像もフルHD録画するHDMI入力レコーダー・カラバコを購入してみた

約一年前くらいに全録ブルーレイディスクレコーダー DIGA DMR-BRX6000 を購入した話をしましたが、実は当時書かなかった事実がひとつだけありまして、旧全録レコーダの REGZA DBR-M190 で録画した番組が何をどうやっても DIGA へのダビングが失敗するのです。無線 LAN 接続、有線 LAN 接続、直接接続、圧縮率の変更、何をやってもダビング途中で接続が勝手に切れてしまって 100% の確率で途中で失敗するのです。

どちらのレコーダーもファームウェアは最新なのですが互換性がクソ仕様なんでしょう。結局最後まで解決することができず、泣く泣く撮りためてたジョジョのデータ移行を諦めた経緯がありました。

つい数週間前のこと、裏グッズカタログ2017なる雑誌で知ったアキバコンピューター「カラバコ(ABC-EN2)」という製品。うたい文句は「なんでもダビングできる録画機デジタル画像安定装置」です。入力された HDMI 信号をキャプチャして記録する(結果的には映像が録画される)ことができるらしく、これを経由すればデータ移行できるかもっ!と思って悩んだあげく購入することにしました。悩んだ経緯は後述します。

まず結論から述べておくと、レコーダー間の録画データは移行できませんでした!
エーン!!−=三ヾ(ヾ(ヾ(ヾ(ヾ(ヾ(*T□T)ツ

その経緯もご紹介しつつ、おそらくは一部のカテゴリの人には作業が捗って仕方がない、この製品の使い道などをご紹介しようかと思います。

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HDMI入力レコーダー・カラバコはどうのような製品か?

株式会社アビカという会社がアキバガレージ通販サイトで販売している「地デジWチューナー搭載HDMI入力レコーダー カラバコ(ABC-EN2)」という製品です。公式の商品説明ページはこちらですが、機能を列挙してみると以下の通り。誤解を恐れずに言うと、地デジ 2 チャンネル同時録画可能な HDD レコーダーに HDMI 入力による映像録画機能を追加した製品という感じです。

  • 地デジチューナーを具備(B-CASカードは付属しない)
  • 地デジは 2 番組まで同時予約録画可能
  • HDMI入力端子を2口搭載、HDMI入力信号をキャプチャ(=録画)可能
  • 録画解像度は 1080p フルハイビジョン、ファイルフォーマットは TS フォーマット
  • 記録した TS ファイルは PC にて編集可能(HDD レコーダみたいに機器に再生が紐付かない)
  • NTFS フォーマットに対応し何時間録画してもひとつのファイルに保存可能(4GB 制限を受けない)
  • Android OS を搭載し、テレビ画面でインターネットが閲覧可能
  • Android OS 上の画面キャプチャ機能
  • Google PLAY から任意のアプリを追加可能
  • 有線、無線ネットワーク対応
  • 専用リモコン付属、USBマウスやキーボードが不要
  • Android アプリ「どこでもアキバコ」と連携して、スマホからの操作・視聴が可能

ちなみに youtube にでている公式の商品紹介動画はこちら。こちらを見て頂ければどんな商品化はおおよそ理解できるかと思います。

合法性が気になり購入を躊躇ったので問い合わせてみた

商品ページの説明はかなりギリギリを攻めた表現の謳い文句で、以下の通り書かれています。

「Blu-ray DVD パソコン スマホ タブレットPC ゲーム機 なんでもダビングできる 録画機 デジタル 画像安定装置」

あまりにも危うい商品な気がするので正直購入に躊躇しました。なのでまずは気になる合法性について問い合わせをしてみました。頂いた回答を要約すると以下の通りでして、商品としては合法のものであるということでした。

  • 本機は HDMI 入力された信号をキャプチャして外付け HDD に記録する機器
  • 保護技術(コピー防止機能、アクセスコントロール)を回避する技術は用いていない

映像の複製周りは非常にセンシティブで法律も複雑で、僕も法律関係は専門ではないので正確に理解ができていない可能性もありますが、昨今の映像複製の法律を要約するとポイントはこの2点だと僕は理解しています。

  • デジタルデータでも、私的範囲内での複製活用は認められている
  • 保護技術回避は私的範囲外になる(=違法)

なので、一般的には保護技術がかかっていない音楽 CD のリッピングは合法だけど、保護技術がかかっている DVD などのリッピングは違法、という整理になっています。

一方のカラバコは保護技術を回避しているわけではなく、HDMI 信号をキャプチャして蓄積しているだけということなので、上記内容を言葉尻通りになぞると私的利用範囲においては合法という整理のようです。とはいえ仕事で特許などに触れる機会はそれなりにある経験則からすると、合理的に考えるとダメだよね、という見方もできるので、ぶっちゃけギリギリを狙ったグレーゾーンの製品じゃないかなと思います。

とはいえ得てしてこの手のギリギリを狙った商品は激しく便利な場合が多い。まぁそんなわけで諸々理解した上で合法的利用を前提に購入してみることにしました。

録画データ移行にチャレンジするも見事失敗!

そもそもこんなことになったのも、メーカー間の互換性が激しくクソが故にダビング移行できないのが悪いわけで・・・ひとり文句を言いながら黙々とデータ作業をしました。

作業してみて初めて理解できたのですが、カラバコは映像のダビング機器じゃないということ。HDMI キャプチャで記録されるのは映像と音のみで、タイトル情報、番組情報、チャプター情報など HDMI 信号として流れない制御情報一切記録されません。なのでデータ移行できたのは音と映像のみです。合法性という観点では複製に当たらなさそうと安心感を得る一方で、諸々の情報が吹っ飛びますので、後で情報を足したりする(せめてタイトル編集くらいは必須ですよね)のが超面倒です。

もはや、そんなにジョジョの録画とっておきたいならブルーレイ買いなよって言われそうですが、ごもっとも。しかも結局データ移行に失敗してるし、時間だけかかった。まぁ今更嘆いてもしょうがないのですが、トライしたデータ移行の手順としてはこんな感じです。ちなみに手順を真似しても失敗するよ。

  1. カラバコと外付け HDD を USB 接続してマニュアルを見て初期設定。
  2. 旧レコーダー REGZA とカラバコを HDMI 接続して初期設定。
  3. REGZA で 1 番組ずつ再生してはカラバコで HDMI キャプチャを繰り返す。
  4. HDD に記録された TS ファイルが PC で再生できるかとりあえず確認。
  5. 新レコーダー DIGA に外付け HDD を背面の USB ポートに接続。
  6. DIGA のメニューから利用可能 HDD に登録するを実行した時点で初期化される。

てっきり DIGA のメニューから外付け HDD 内の TS ファイルを直接閲覧できるかと思っていたのですが、SD カード内の MPEG4 データしか取り込むことができないようです。通常録画用の HDD として登録すればファイルの中身が見れるようになるのかな?と思い 6 の設定を行ったら、見事に HDD が独自形式で初期化されてしまいデータは完全に消えました。

恐ろしいことに 2 の作業は等倍速度でのキャプチャなのです。ジョジョは 1, 2, 3 部と果てしなく撮りためていたので、とてもじゃないけど全話移行は数日かかる計算なので無理なので諦めた。各シリーズとも終盤の盛り上がる数話のみに絞って黙々 6 時間ほど HDMI キャプチャを頑張った。

でも全部消えちゃったよ。(。´Д⊂) ウワァァァン!!

せめてキャプチャした TS ファイルを PC にバックアップしておけば良かったのですが、全部消えちゃったのでデータ移行は諦めました。mac で MPEG4 に変換すればデータを取り込めるのでしょうが、画質は劣化しますし何よりもう一度トライする気力は残っていませんよ・・・。

カラバコの開封の儀からセットアップまで

だいぶ脱線しましたが、せっかく買ったカラバコのご紹介をしていきます。

いざカラバコ開封。本体、電源アダプター、ケーブル類が入ってます。HDD は内蔵されていないので別途外付けの USB HDD が必要です。正直ちょっと面倒です。

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リモコン。見た目以上に軽い。中はスカスカな作りな気がするけど、カラバコの製品の位置づけ的にそれなりの CPU を積んでるっぽいので、動作はサクサク。

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本体のインタフェース類。WiFi アンテナは別売りなのですが、どのみちケーブル地獄になるので有線 LAN でもいいんじゃないかと思う。

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もりっとカラバコを分解して中を見てみた。Android 搭載とのことなので、もう少しスマホなどで見慣れた基板かと思いきや、見たことない作りだったのでそっと閉じておいた。
ちなみに Fire TV Stick もテレビに挿しっぱなしにしているけど、僕はテレビでインターネットは微塵もみようと思わないので一度もブラウジングや youtube を起動したことはない。なので個人的には Android OS が搭載されていようがあまり関係ない。

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テレビに接続してマニュアルの表示されるナビゲーションに従ってセットアップ。

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とりあえずテレビの B-CAS カードをぶっさしてチャンネルスキャン。無事テレビで受信できる全チャネルがカラバコでも受信可能となった。

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カラバコのホーム画面。とってもシンプルなメニュー構成で基本機能は前述した機能一覧の通りなのですが、録画周りに絞ってもう少しわかりやすく書くと以下の通りかな?

  • B-CAS カードが入っていれば、地デジチューナーになる。テレビで視聴することもできるし、スマホで視聴することもできる。HDD が接続されていれば2チャンネル同時録画の HDD レコーダーになる。
  • HDMI 入力されていれば、入力信号をテレビで視聴することもできるし、スマホで視聴することもできる。HDD が接続されていれば記録できる。
  • HDD 内のビデオファイルを再生できる。

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なおカラバコの真価を発揮するには、手持ちの Android スマホに「どこでもアキバコ」を入れないと始まらない。アプリは無料なのでインストールしなきゃ損。ちなみに iOS 版はでていないのは残念。

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我が家はテレビは一台ですが、家族とは違う番組をカラバコ&スマホで視聴したりしています。まぁそんなにテレビは見ない人間なのですが、イヤホンつけて部屋の隅でひとり楽しむにはちょうど良い。まぁフルセグ付きスマホを持っていればもっと簡単ではある。

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ちなみに LAN 内で認証しておいた Android 端末であれば、外からも録画ファイルを視聴することができるのも、昨今の一般的なスマホ対応の HDD レコーダーと同じ使い勝手。DIGA の時もこの機能は便利と言ったのですが、やっぱり外からスマホで録画が見れるのは便利。

カラバコの使い道

地デジチューナー機能が搭載されてますが、これは流石に完成された一般的な HDD レコーダーの方が便利だと思う。ただ録画した映像を PC で CM カットなど編集したい人は便利かと思う。そのほか前述したように、家族とは別にひとりひっそりスマホで地デジを視聴する用途にも向いてると思う。

次にゲームプレイ動画撮影マシンとしての用途。カラバコはほぼ遅延ゼロ、元のゲーム機等に負荷をかけることなく 30fps で録画が可能なのが特徴。なので PS4 など HDMI 接続できるゲームをカラバコに接続して HDMI キャプチャしつつ、パススルー HDMI でテレビにも画面表示、なんてことができちゃいます。僕は据え置きゲーム機は1つも持っていないので、そもそもこのような使い方はしないのですが、ちまたの噂ではゲーム画像を録画するのはクソ面倒な仕組みが必要とのことなので、これがあれば便利かと思う。

次に自分的に使いそうな使い道として、Android や iOS などスマホの画面の録画が考えられる。プレゼンなどで HDMI 変換器を使ってスマホの画面をスクリーンに表示するシーンを度々見かけるけど、同時に録画できちゃいます。あとでムービーを公開することだって可能になります。そのほか、アプリの操作手順ムービー撮影なども捗りそうです。ちなみにスマホに限らず HDMI 端子直結の Fire TV Stick や ChromeCast も撮影可能です。便利な人には便利なはず。ちなみに Fire TV Stick の設定画面を録画してみた例はこちら。

あくまで合法的な利用範疇において、いろいろ使い道がある製品だと思います。
ちょっと高いけどね。

最後に、メーカーの人が見てるかもしれないので一応書いておくと、後継機種にはせめて SD カードがさせるようにしておいて欲しい。データのモビリティ性を考えるとかなり利便性が上がると思う、と付け加えておこうかな。

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