♨温泉成分濃度が高く良泉として人気の東鷲宮の百観音温泉に行ってみた
つい最近までその存在を知らなかった東鷲宮の百観音温泉。調べてみると温泉成分濃度が高く良泉として人気の温泉らしいので、蓮田方面へ行く用事があるついでに行ってみることにしました。
温泉成分濃度って言葉もあまり聞き慣れない言葉なんですが、温泉水 1kg 中に何グラムの温泉成分が含まれるかを表す数値で、温泉成分が 10g 以上の濃度の温泉を高張性温泉と言うみたいです。
高張性温泉がなぜ人気かと調べてみると、生物の細胞液の浸透圧は大凡 9g/kg 程度とのこと。そして日本の多くの温泉は低張性温泉(溶存物質総量 8g/kg 未満)でして、浸透圧の関係から体内からお湯の方へ水分が移動します。それに対して高張性温泉(溶存物質総量が 10g/kg 以上)の場合は、温泉水から体内へ水分が移動するため、一緒に温泉成分が浸透してくるとのことです。
そして、この百観音温泉の溶存物質総量はナント驚きの 18.51g/kg の高張性!
こりゃ温泉成分をいっぱい体に取り込めそうなのでワクテカしながら車を走らせることにしました。自宅から僅か 20km ほどの距離なのですが、車で行くといつも渋滞してる3号線を通らないといけません。案の定、めちゃめちゃ渋滞してて到着まで1時間半もかかりました。関東の車の移動はコレがあるから嫌いなんです!
東鷲宮の百観音温泉の泉質
実家の両親から聞きましたが、地元の大地主さんが温泉を掘り当てたようです。羨ましい!
お湯は緑黄色でやや濁り湯。pH は弱アルカリ性にもかかわらずカルシウム成分が多く肌がツルツルになる美肌の湯です。お湯をなめてみると結構塩気を感じる程度の塩分を含み、体がよく温まります。
体があたたまるといえば、泉温出量の熱湯が特徴です。
お湯からは独特な鉱物油臭がします。硫黄臭とは違った香りです。ちなみに一般的にこの香りを油臭(アブラ臭)と言うそうで、地下深くから堀削した温泉によくある鉱物油臭とのことです。
泉質 | ナトリウム塩化物強塩温泉(高張性弱アルカリ性高温泉) |
湧出形態 | 堀削自噴泉 |
泉温出量 | 57度 1,000リットル/毎分 |
pH | 7.90(弱アルカリ性) |
成分統計 | 18,510mg/1リットル |
効能 | 美肌効果、皮膚湿疹、アレルギー、疲労回復、切り傷、やけど、ぜん息花粉症、水虫、慢性皮膚炎、筋肉痛、神経痛、関節痛、肩こり、腰痛、打ち身、疲労回復、冷え性、慢性消化器病 |
男湯と女湯は2週間入れ替え制
男湯と女湯はそれぞれ「阿弥陀の湯」と「菩薩の湯」に分かれています。2週間入れ替え制なので2週間後に行けば別のお湯に浸かることができます。
「阿弥陀の湯」と「菩薩の湯」の違いはジャグジーの寝湯があるかないかです。僕が入ったのは阿弥陀の湯の方で初回でジャグジーを楽しむことが出来ました。
阿弥陀の湯でよかった点
内湯と露天風呂がありますが、断然露天風呂が断然おすすめです。
情報が錯綜してて、すべての浴槽が加水なし・加温なしの源泉掛け流しとの情報がありますが、実際に入ってみた感じでは露天風呂だけが源泉掛け流しだと思います。
逆に塩素循環してるのは、おそらくですが内湯、寝湯(ジャグジー)、高濃度炭酸泉です。お湯の香りが違ったのでおそらく正しいと思います。
そういった意味で露天風呂がおすすめと言ったのですが、中でも一番のおすすめは 46〜46.5℃ と最も温度が高い立ち湯です。ここは間違いなく源泉掛け流し。ちょいと地元のおじさまたちが待ち行列なして立ち湯を楽しんでるので、その環の中に入っていかねばなりません。10 秒で体が真っ赤になるほど熱いのは鹿の湯以来かな。
次に気に入ったのは全身浴。立ち湯のすぐ真下に位置し、46℃ の湯が常に注がれているため 44℃ とちょっと熱めの湯になっています。ここも間違いなく掛け流し。一番端っこに陣取れば 43℃ くらいなので、10分くらいは我慢できます。
そして一番長湯したのは新露天。お湯は 42℃ くらいなので多少熱い程度で長めに浸かっていられます。ここが一番鉱物油臭が漂う場所で、目を閉じてゆったりと温泉気分を存分に味わうことができます。ココも掛け流し。
阿弥陀の湯でわるかった点
逆に残念だったのは寝湯のジャグジーと高濃度炭酸泉。どちらも塩素臭がちょっとします。高濃度炭酸泉はお湯が 37℃ とちょっと低すぎるので、炭酸泉といえどもちょっと湯が冷たく感じてしまいます。もっとも1時間ほど浸かっていられる唯一の湯でもあるので、超長湯したい人にはおすすめかも。
内湯は塩素臭がちょっとしたので一瞬入っただけですぐに出ました。内湯もちょいおすすめできない。客も少なめでした。
洗い場のシャワーは水圧も特に弱いこともなく可もなく不可もなくでしたが、シャンプーやボディーソープはイマイチでした。もうちょいお値段の張るシャンプーを置いていただけると女性客などは喜ぶんじゃないでしょうか。
次は貸切風呂を楽しんでみたい
もう一回行くか?と聞かれたら、ここは間違いなく最低もう一回は行きます。その理由は貸切風呂を利用したいからです。
この百観音温泉には貸切温泉がなんと5つあります。しかも他の場所よりもかなりお得な価格設定でして、6畳ほどの和室と貸切風呂を 3,300 円でナント3時間も利用することができちゃいます!次行くときは貸切風呂を借りて家族で楽しもうと思ってます。
まぁそんなわけで、僕的な埼玉県温泉ランキングが以下のように塗り替えられました。泉質は抜群なのですが、百観音は遠いし渋滞するのが順位を下げる原因。電車で行く手もあるけど大宮まで出るのが面倒なため順位を落としました。
1位 | 清河寺温泉 |
---|---|
2位 | 小春日和 |
3位 | 百観音温泉 |
2022.04.24 時点でのランキング
年を食うと好みも経験知も増え好みも変わってくるようで、俺的スパ銭ランキングにも変化がありました。秋田玉川温泉での強烈な日本一の酸性泉を味わって以来、一定の刺激が必要に感じるようになってしまいました。
そういった意味で、ここ百観音温泉は日本屈指の高張性に加えて入浴限界に近い 47 ℃の高温立ち湯があります。高温の湯に浸かるポイントは、とにかく動かず波を立てずじっと我慢すること。そうすれば 47 ℃でも 1 分程度は普通に入ってられます。入っては水分を補給して休憩しを数回繰り返すと、温泉から出た後 30 分たっても、体は真っ赤に火照った状態です。この感じが堪らなく良い。
百観音温泉までのルートも、岩槻から久喜まで高速道路を使えばわずか 25 分で到着することを知り、距離の問題も解消。ここ最近のさいたま市近辺限定の俺的スパ銭ランキングは以下のようにアップデートされています。なおこのランキングには遠方のスパ銭は除外、岩盤浴を除外した入浴コースのみでの評価です。
1位 | 百観音温泉 | 断トツの温泉パワー |
---|---|---|
2位 | 清河寺温泉 | 雰囲気が良い |
3位 | 小春日和 | 歩いていける距離 |
熱いお湯が好きな方にはたまらない温泉であることまちがいなしです!♨
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うずしお
高張泉って、皮膚を成分が濃い液体に浸すわけだから、体内の水分が奪われそうだね。特にナトリウム塩化物だから塩だものね。
その代わりに、温泉成分が浸透すればよいが、皮膚を通るかどうか。通ると信じたいところではあるけど。分子の大きさによるのかな。
炭酸泉のぬるいお湯は、皮膚呼吸って言葉があるくらいだから、皮膚での二酸化炭素のやりとりがありそうで、末梢血管を広げて結構改善効果がありそうな気がする。実際、このようなお湯に入ったことがあるけど、ぬるいわりに体の保温効果は高かったと思う。
貸し切り風呂はいいよね。我が家も車で30分くらいのところの貸し切り風呂は、よく使っていた。最近は、子供たちも大きくなってきて、大浴場の方がお気に入りなのであまり利用しなくなったけど。